2004.12.23

スキージャンプペア オフィシャルDVD/★★★★

 一部で静かなブームを呼んでいるスキージャンプ・「ペア」のDVD第一弾です。知らない方のために簡単に説明すると、CGムービーによって、「スキージャンプ ラージヒル ペア」という架空の競技を作ってしまった映像作品。普通のスキー板の前後に一人ずつが乗ってジャンプし、ジャンプ中の二人の演技の芸術点が重要視される全く新しい競技で、今作のメインはその2006年トリノオリンピッの各国代表の演技――なんですが、まぁ例えて言えば、「タイタニック」という技なら、ジャンプ後フロントの一人が板を外れて、バックはその胸を抱きかかえ、そしてフロントは両手をまっすぐ広げ――とまぁこんな具合。

 他の演技も名前だけ書くなら、「コアラ」「カンガルー」「アルマゲドン」「ジーザス」「イーグル」「ドラ」……最後のドラはよく考えればどういう状態か分かると思います。ヒントはフロントのコスチュームが青、バックのコスチュームは黄色。板も黄色。

 発想の勝利。まずはこの一点を褒め称えたい。そしてそれを映像として再現する時に、きちんと「オリンピッグ中継」として、「実況+解説者」という形式、さらにリプレイや、各国の採点など、お遊びとしての「無闇なリアリティ」を盛り込みまくったことで、表面上は「ほらほら見て見て、俺たちこんなに面白いことやってるんだよ」というダチョウ倶楽部やTIMや安田大サーカスとは真逆の、アンガールズやポイズンガールバンド的な、あるいは浅越ゴエ的な、そしてさらに言うなら宮沢章夫的な面白さをきちんと獲得していることこそが真に称賛に値する。

 昔このでりくりで、俺が宮沢章夫のエッセイにハマっていると書いた。その彼のエッセイ集のうちのどれだかは忘れたが、「私は面白い顔をして面白いことを言われるとどうしていいか分からなくなる。それよりも私は何食わぬ顔をした面白い物を作る人こそ本物だと思う」という意味のことを書いていた。全面的に賛成したい。

 わたくしごとだが、先日ある大学時代の友人の結婚式に行った。事前にスピーチを頼まれていた共通の先輩は、前日からひどく緊張しながら、どうにかこうにか、新郎と新婦の出会いのエピソードなどを笑いを交えて話そうと考えていた。そして本番。サークルでの二人のあだ名や、新郎が初デートでしてしまった失敗談などを、初対面の100人の大人の前でさも「今から面白いことを言います」という顔をして披露していた先輩は、席に帰ってきて俺に、「みんながあんまり聞いてなかったから、緊張しないで話せてよかったよ」と言っていた。開宴前から並んでいたビールは、もうぬるくなっていた。

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2004.05.25

マルコヴィッチの穴/★★★★

ストーリー
 路上で人形劇をしているダメ男クレイグは、ある日妻ロッテの薦めで普通の会社で働くことに。ところが新聞広告で見付けた先は「7と1/2階」にある天井が低い不思議なオフィス。ある日ひょんなことから書類棚の後ろに隠れていた扉を発見したクレイグは、奥に続く狭い洞窟へと這入る。突然穴の先に吸い込まれ、クレイグの目の前には知らない風景。身体の自由がきかない。鏡を見ると、その男は俳優のジョン・マルコヴィッチだった。その後きっかり15分で近くのハイウェイの脇の草むらに落ちてくるクレイグ。職場で知り合った美女マキシンに打ち明け、二人でこれを1回200ドルの商売にすることに。ところがこれを一回試してみた妻が、男の身体に入ることに妙な興奮を感じ始め……?

 なんだこれは。映画を観た第一印象でした。まずはクレイグのやる人形劇が馬鹿。メディア的には子どもウケして当然のもののはずなのに、やってる芝居は「淫乱シスター妄想の祈り」みたいなエロ話。人形のクセに腰の動きが妙に切なそうなの。で結局子どもの親にぶん殴られるってのがもう完璧にダメで馬鹿。その後主人公は就職口を見付けるわけですが、妙に背の低いビルで大してそのことを不満にも思わず真面目に働いているヤツらが素晴らしく馬鹿馬鹿しい。どう見てもおかしいことを大まじめにやる。これぞ馬鹿の伝統芸。

 で。マルコヴィッチの脳に入ってマルコヴィッチとして世界を見る、という経験は最初は「なんだこれは」ってことになるんだけど、せいぜい2回もやればもうそれ自体のインパクトはなくなってきて、このあとどんな展開になるのかに興味がいくんだが、ここで妻が「実は私、性倒錯者だったみたい」要するに自分の性的な中身は女性でなく男性だって言うわけだ。もともと人形劇以外に働く気もないダメ男が、それでも愛してくれてたはずの奥さんに見捨てられる。もうさらにダメ。こういう馬鹿映画なら、ダメなヤツはいっそすがすがしくダメな方がいい。

 でその男としての奥さんの恋の相手は、クレイグが見付けた職場の美人、マキシン。一組の夫婦が一人の美女を取り合う三角関係なんて、俺の小説のネタ帳に「こんなの誰も思い付かねぇ」と思いながら昔書き付けたネタですよ。遅かったか! まぁ俺が書いてここまで面白く出来たかというとアレなんですが。でマキシンはマルコヴィッチを電話で誘い出し、ロッテが中に入っているタイミングを見計らってまんまとセックスまでしてしまう。

 一つのキーになる独特な舞台設定があれば、それを100%、120%活かすようにとだけ考えて筋を立てるだけで、最初から「奇抜なストーリーを」とだけ考えて書くよりもよっぽど個性的な筋になる、ということのいい見本ですね。でりくりで俺が何故かよくプッシュしてる「まっすぐにいこう」だって、「犬と飼い主の関係」を描いただけのお話なら今までもあったけど、そこに「その犬たちがしゃべる」というギミックが入っただけで、関係性が何倍も鮮やかになり、ヤツらの台詞の「犬らしさ」を追求していることがいいギャグになっていく。

 もう一つ特筆したいのは、「マルコヴィッチがマルコヴィッチの穴に入ったらどうなるか」という観客の当然の疑問に真っ正面から答えてくれているということ。例えば冒頭でお姫様がさらわれる話なら、お姫様は最後に主人公に助けられなきゃ嘘ですよね。ルパン三世だったら、最初に紹介されたお宝は必ずルパンに盗まれる。それと同じ次元で、マルコヴィッチはこの場合マルコヴィッチの穴に入らなければならない。こういう部分を外してしまってはエンターテイメントとして失格です。

 で、どうなるかといえば、マルコヴィッチが穴に入っていった以上現実世界にマルコヴィッチはいなくなるわけで、そこに展開されるのはマルコヴィッチの深層心理。中の上くらいのレストランなんだけど、目の前に座っている巨乳美女がマルコヴィッチ(スキンヘッド)。なんだこれ、と思ったらウェイターもマルコヴィッチ(ハゲ)、隣の客も夫婦そろってマルコヴィッチ(ハゲ)、ついでにその子どもも顔だけマルコヴィッチ(ハゲ)。ウェイターは「ご注文は?」の口調でなぜか「マルコヴィッチ?」と言い、目の前の巨乳美女は「ええ、お願いするわ」の口調で「マルコヴィッチ」。メニューを見れば全てのメニューが「マルコヴィッチ」、店内の全員が口々に「マルコヴィッチ」、たまらずに叫んだ自分の声も「マルコヴィッチ!」近年まれに見る馬鹿笑いをしてしまいました。予想も付かなかった馬鹿さ加減。考え得る最高のオチですよ(←オチ?)。

 ストーリーはそのあと、マルコヴィッチの穴の核心に触れ、少しだけシリアスになっていきますが、そんなものは映画をかろうじて映画たらしめるためだけの、蛇足とまでは言わないがまぁ形だけのもの。あとは本筋と関係ないところで笑ったのが、余りにも豪華なチョイ役たち。チャーリー・シーン、ショーン・ペン、あと俺の目が確かならブラッド・ピットも確かいました。みんな馬鹿が好きなんだなぁ。個人的な感想としては、三谷幸喜でありながらドリフ、みたいな感じ。久々の大ヒットでした。

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2004.05.23

K-1 MMA Championship ROMANEX 格闘技世界一決定戦/★★★★

 K−1ロマネックス旗揚げ戦。相変わらず部屋で一人酒を呑みながら観てたんだが、オープニング、ホイラー・グレイシーvs須藤元気戦から思わず叫んじまった。だって元気がグレイシーに完勝だぜ? MMAルール(MIXED MARTIAL ARTS=ミックスドマーシャルアーツ、総合格闘技)では確かに決まり方として関節技の方が多いのは確か。グレイシーの持ち味も、プライド王者アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラの強さもそこにある。そこでK-1 WORLD MAX、つまり中量級立ち技の経験を積んで帰ってきた元気がマウントとはいえ打撃でグレイシーから勝利をもぎ取ったこと。しかも失神によるドクターストップという完勝っぷり。嬉しくてたまらんです。

 ゲーリー・グッドリッジも良かった。辞める前の引退試合では「家族を守るため」とか分かるようで分からない理由を掲げて引退したが、要は娘の親権問題云々だったわけか。豪腕衰えず。相手に全くいいところを与えずに、スタンドからの左フック一閃でKO。こういう「ホームランバッターがホームランを打つ」ような、持ち味を活かしてスターが勝つ戦いは胸がすく。

 B・J・ペンはなんだありゃ? 今までプライドとかK−1とか「どメジャー」な格闘技しか観てこなかったんで、今まで名前ぐらいしか知らなかったんだが、あいつは強い。バカな喩えだけど、「高校鉄拳伝タフ」(現「TOUGH」)のガルシアを思い出した。谷川貞治も言ってたが、動きに無駄がない。桜庭和志も「IQレスラー」とか呼ばれてるが、あいつにはまだ愛嬌がある。でもペンにはそれもない。やるべきことを見極めてそこに行くためのプランを即座に組み立て実行に移す、漫画的な「戦闘コンピュータ」の匂いがした。あいつは面白い。

 ドンフライvs中尾芳広戦は、もったいなかったなぁ。偶然とはいえ、総合ルールを初めてからのK−1は「遺恨試合」のようなものが少し増えつつある。その分また再戦ってことになって盛り上げにはなるのかもしれないが、そんなもの無しにも純粋に楽しめるファンにとっては焦れったいことこの上ない。特に中尾は身体も恵まれてるし技術も芯がしっかりしてるし、ぶっちゃけvsドンフライのようなショー的なカードよりも上の、トップファイターとのガチンコにも耐えうるタマだと思ってる。今後に期待。俺は再戦したら中尾だと思う。

 遺恨試合といえば、アレクセイ・イグナショフvs中邑真輔。気持ちよかったなぁ。傲岸不遜な若輩同士、しかもお互い実力が伴ってるから無茶苦茶格好いい。イグナショフも膝ばかりが注目されるが決して一発芸の色物ではなく、重心もしっかりしていて状況への対応力も良い、安定したファイター。そこにレスラー中邑がどう挑むか。

 俺の見たところ、結局イグナショフにはいいところは無かったんじゃないか? 真輔のタックルも対イグナショフで格段に上手くなってたし、グランドに持ち込んでからはイグナショフは終始ハーフガードから跳ね返せなかったし。前回のようなレフェリーストップではなく、完璧にイグナショフにタップさせての一本勝ちというのも良かった。ナイス真輔。

 そしてメインイベント、藤田和之vsボブサップ。なんだありゃ、というのが正直な感想なんだが、その辺みんなどうなんだ? かつて「グラップラー刃牙」「バキ」作者の板垣恵介が「痛いのがイヤでギブアップするようなヤツに戦士の資格はない」みたいなことを巻末コメントで言ってましたが、その時の相手はミルコ戦で眼窩底骨折をしたサップ(違う戦いだったかも?でも相手はサップ)。その後どこかのインタビューでサップは「あの時は俺はまだやれたけど、変な感じがしたからやらない方がいいと思ったんだ」なんて言い訳してました。

 でもって、恒例「猪木アリ状態」から、いとも容易く脳天側に回られたサップはそのままあの毛のないシワシワ頭をしこたま蹴られ、痛くてタップ。ドクターストップではなく、打撃されて痛くてタップ。これがあの噂の「嫌ダウン」ですか?(痛いのが嫌で戦いを辞めてしまうこと→だったらイケるぜ!) それともこれも「やらない方がいいと思った」からなんでしょうか。タップによるギブアップだから完全決着ではあるんだけど、もうちょっとかっこいい負け方をして欲しかった。この人いつも、負け方がカッコ悪いからその度に人気なくすんだよな。

 ついでなんでトリビア。まぁ気付いてる人も多いでしょうが、リングアナウンサーにいつも通り俳優の渡辺いっけいが出てましたね。これがケイ・グラントと違って別段テロップも紹介も無ければ番組終わりのスタッフロールにも載らないからすごい。そういうことじゃなく、単純に名誉職として「ファンだからやらせてもらってる」んでしょうね。

 で、いっけいさんは目立つから分かりやすいんですが、もう一人芸能人がリングアナしてたの気付きました? やたら英語の発音が良かった男性、あれパックンマックンのパックン、パトリック・ハーランでしたね。声で「もしや?」と思って顔を確認したら本人でした。でも2時間の番組で顔せいぜい2、3回、5秒くらいしか映ってませんでしたよ。男たちにこういう無償の協力(つってもギャラは出てるんでしょうが)をさせてしまうのが、格闘技の魅力なんですね。昔K−1のリングアナを赤熱トム関根勤さんがやってたのを思い出します。ガラガラガラ。

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2004.05.17

低俗霊DAYDREAM 深小姫のMIDNIGHT DREAM/★★★★

 最近、「大学院卒業決定」>「就職決まる」>「定収入が増える見込み」>「学生時代の貯金なんて使っちまえ」>「DVD&HDDレコーダーを買う」>「せっかく買ったから予約録画しまくりたい」>「DVDで焼けるんだから何か保存したい」>「仕方ないからアニメでも録るか」>「週に二桁のアニメをチェック」>「最近の声優を覚えてしまう」>「久々にアニラジが聴きたくなる」というコンボが決まりまして、天使のたまごなんかを毎週聴いたり、林原めぐみの東京ブギーナイト(略してTBK)を高校以来ぐらい久々に「まだあったんだ」と思いながら聴いたりしてる今日この頃。まぁ昔のように気に入ったラジオにハガキを出したりするエネルギーはちょっと無い感じですが。思い出すなぁ石川英郎と永島由子の初代電撃大賞。「声のコスプレ大賞」というネタのコーナーがあって、3回大賞を獲ると何かもらえるとかなんとかだったんですが、僕が二回目を獲ったあとすぐにコーナーが潰れたという想い出もありますが。

 で、文化放送「天たま」からの流れからダイヤルを俺的デフォである954TBSラジオに戻して大して期待もせずにまったりと聴いてたら、1時30分から突然始まったこの番組。「ゴクラクもえもえステーション出張所」という、TBSラジオでは第1第3日曜にしかやらない変則番組だそうで。パーソナリティは主人公「崔樹深小姫」(さいき・みさき)役の浅野真澄。個人的には知らない人ですが本職の声優さんらしいです。

 で、番組内容なんだけどこれがひどすぎ。HPにあるコーナー紹介を見れば分かるんだけど、「低俗霊DAYDREAM」って漫画の主人公が霊能力者でSM女王様という設定だから、コーナーもそれに因んで女王様ネタで押していく。で浅野真澄もそれを了承したくらいだからまぁ割と女王様気質とかノリの分かるタイプで、「SMのサイト見て勉強した」とかなんとか。「あの口にくわえる穴の空いたボール、ギャグっていう名前で、穴が空いてるのはあそこからよだれをたらさせるためなんだって知ってた?」とか嬉しそうに言ってました。

 一番ひどかったのが「深小姫の新プレイ開発事務局」のコーナー。「じゃあまず最初のお便り。『マシュマロプレイ』、これはねーえーと(ズギューン!!)」って、アニラジでホントに下ネタやりすぎてピー入ったの初めて聴きましたよ。「次いきます、『乾電池プレイ』、これはアレ、単三乾電池をプラスとマイナスをくっつけて並べて、何個(ブーッ!←これはピー音ではなくピンポン・ブーの音。作家さんがその場で出してる。)……ってよく私がこれから言おうとしたこと分かりましたね(笑)」あの……やっぱり「何個○ヌスに埋められるか」って言おうとしたんですか?

 そのあとも各コーナーでふんだんに「ピー」「ズギューン」をばらまいて、結局5、6回はあったでしょうか。もうびっくり。こんなひどいアニラジ聴いたことない。てゆーかアニラジとか声優のラジオとかそういうくくりじゃなく、面白い深夜ラジオとしてこれからも欠かさず聴くことに決定しました。

 1314kHzラジオ大阪では日曜24:15〜24:30、1422kHzラジオ日本では月曜26:15〜26:30で毎週やってるそうで、関東圏の月曜深夜だと伊集院とかぶってしまうのが悩みどころ。片方は録音かなぁ。せっかく三省堂Talk Master買ったことだし。あ、ついでですがこれもお勧めです。(参考リンク  

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2004.05.14

恋風/第7話「初嵐」/★★★★

 すいません、最近恋風がものすごくツボです。先週辺りからだんだん兄が妹との接し方に慣れてきて、そのせいで急接近しちまったり、やっぱり「そうじゃねぇよ」って突き放すんだけどホントに突き放したくはないからちょっとそのあと間をおいてフォロー入れてみたりとか、王道といえばあまりに王道なんだけど、その「かゆさ」がもう、もう! 

 今週の白眉は坂道でリンゴを拾ったあとの「七夏らしいよ」「……」「初めて七夏って呼んでくれた」のシーン。あの間! とりあえずマリみて第一話のスッタフにはあの間を参考にもう一度作り直しを命じたい。色遣いもいいね。マリみてもポスターの色遣いにはコンセプトを感じたけど、本編ももうちょっとこだわるべきだった。

 ところで公式ホームページを見ると、この第7話「初嵐」と次回「風花」の間に、キッズステーション(スカパー、ケーブルテレビのアニメ専門チャンネル)オンリーで放送の幻の第8話「露霜」があるそうです。キッズステーションの方が何週か放送が遅れるので、放送日は6月7日と13日(再放送)。当然ウチはケーブルテレビに入ってるので、今から録画予約しときます。

 地上波で放送出来ない理由は「1.テレ朝の番組編成の都合で一話見送らざるを得なかった」「2.地上波ではタブーの近親相姦的な描写(キス等)がある」「3.乳首」「4.それ以上」どれなんでしょう。原作未読なんでなんとも言えませんが、なんにしても過剰に期待しながら待つことにします。本命は2ですが、4だったら面白いなぁ。最近だとジオブリーダーズや花右京メイド隊等、地上波にも乳首くらいは散見できますし。

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2004.04.21

山下洋輔@課外授業ようこそ先輩/★★★★

 番組はNHKの教育と総合で土日にやってるもので、現在各方面で活躍中の一流どころが母校の学校(主に小学校)に押しかけて、五年生か六年生辺りに自分の得意分野に関してユニークな課外授業を何日かかけて教えるというもの。山下洋輔は世界的に有名なジャズピアニストですね。6年生に一人ひとつずつ学校にあるような楽器を与えて、即席でみんなが作曲のオーケストラを作ろう、というもの。

 もちろん音楽学校でもなんでもないからみんな素人の小学生。太鼓を与えられればリズムもクソもなく闇雲にドンドン、トライアングルをもらっても速さの限界に挑戦とばかりにチリリリリリリ。で、試しにひとしきり音を出させたあとで、山下さんはみんなを4〜5人のグループに分け、それぞれの班で作曲してみなさいと突き放す。子どもたちはわけもわからずただ鳴らしては「それは違う」「それは違う」とルールも分からず衝突を繰り返す。ところがそこに山下さんが現れ、鉄琴の女の子に「好きな音を鳴らしてごらん」試しに何個か鳴らしてみて、「じゃあソってことで」「じゃあみんなそれに合わせてみよう」テーマが決まるだけで、鉄琴がリズムを刻みだすだけで、途端にそこに「音楽」が現れる。

 山下さんがお話を書いた、一冊の絵本がある。タイトルはドオン!、人間の子と鬼の子が、太鼓を叩いて喧嘩をしあう、そのうち色んな子どもが集まってきて、大騒音。そこで突然、全ての音が一つに合って、「ドオン!」みんな笑顔になって、喧嘩してたのも忘れて「ああ、面白かった」。

 この「ドオン!」が、ジャズピアニスト山下洋輔がジャズセッションをする上で常に追い求める瞬間。それを子どもたちにも感じてほしい。そのために指揮者の子を一人抜擢。小太鼓のリズムに合わせて、好き勝手な演奏だったクラス全員が、一つのリズムに合わせて、「ドン、ドン、ドン、ドン、ドン!」どんどん盛り上がっていく山下さんのピアノ。また「ドン、ドン、ドン、ドン、ドン!」それまでただの騒音だったものが、気づくと音楽に聞こえているから不思議。そして最後、山下さんの号令に合わせ、指揮の子の小太鼓に合わせ、「ドン、ドン、ドン、ドン、ドオン!」

 ここで「合いました!」とナレーションを入れるのはちょっと狙いすぎだと思ったけれど、心底楽しそうな山下さんと子どもたちを見てたら、ただただうらやましくて、そんなのどうでもよくなっちゃいました。本物ってのは、本物にしかないカリスマを持ってて、その才能で周りまで幸せに出来るんだなぁ、と。ジャンルは違うけど、俺もいつかこんな「本物」になって、誰かに幸せをあげたいス。

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2004.04.08

K-1 WORLD MAX 2004 〜世界一決定トーナメント開幕戦〜/★★★★

 魔裟斗いいわやっぱ。「俺はお前には負けるはずがないし、負けるわけにはいかない」という、気負いと自負と自信が一体になったファイトスタイル。さすがに「触れさせない」わけにはいかなかったけど、決定打をほぼもらわず3ポイントの差を付けて判定勝ち。KOを見たかったというのは贅沢な注文。イルマッツも身体能力と打たれ強さはある相手だしそれはしょうがない。

 もう一人注目はなんといってもKID。元々「帝王」であり「悪童」であったピーター・アーツが好きで、その次に「マルセイユの悪童」シリル・アビディに惚れた俺としては、こいつに惚れ込まないわけにはいかない。右拳完治せずとか言ってたのをすっかり忘れたように、マウントとって取っ組み合って相手の顔面に右フック連打。第一「カンフーマスター」で立ち技専門のはずのトニー・バレント相手に「MMA(バーリトゥード)ルールなら負けない」とかK−1サイドに直訴して実現させちまうっていう「我」の通し方が、あまりにも強さ。K−1戦績2戦2勝の無敗記録をどこまで伸ばすか、大注目。

 クラウスと戦ったモンゴリアン、ジャダンバ・ナラントンガラグってのも面白い選手だった。足技の速さはイルマッツにも匹敵するし、それをイルマッツみたいに「魅せる」技、アピールのための技としてよりも、戦いの中の必然性として出せるそのストイックさがモンゴル。K−1を十年間見続けてきた身としては、やっぱりカカト落としでのKOってのをまた見たいってのはどうしてもあるんだよね。谷川さんが試合後に「また見たい選手ですね」って言ってたので、まず間違いなくまたKのリングで見られることでしょう。

 とはいえやっぱりクラウスの安定感ってのも、あれが負けて欲しくないのはある。そういう意味ではマイク・ザンビディスも完成されたいいファイター。魔裟斗が「一回戦あいつら以外なら誰でもいい」って言ってたのも分かります。両方きちんと勝ち残ったし、小比類巻も残ってくれたし、いや、本戦も面白くなりそうだ。

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2004.02.28

マリア様がみてる長沢智/★★★★

 最初の十数ページ(つまり第一話分くらい?)はさすがにひびき玲音絵との違いにだいぶつまづいて入りづらかった。祥子さまは祥子さまに見えないし、蔦子さんは縁なしじゃなく縁ありメガネかけてるし、令ちゃんとロサギガンティアの区別がイマイチつきづらいし。

 でもその代わり、長沢絵では祐巳が玲音絵よりアニメ絵よりさらに小説に忠実に、タヌキ顔でクセっ毛で、何より読者の共感対象として描かれている。さすがマーガレット、少女マンガの文法を綺麗に踏まえられている。百面相も「雰囲気を壊さない」という暗黙の不文律に囚われるアニメ版よりも一層小説のイメージに近く、あるいはイメージを補完する形で書けている。

 そのことと地続きのこととして、何よりも感情の描き方の丁寧さにホッとした。アニメにしてもCDドラマにしても、基本的に主人公一人の感情を一人称で描写することに特化して進化したメディアじゃない。でも少女マンガだけは明らかにその文脈。各メディアで散々言われてきた「祐巳の「脳内ツッコミ」が足りない!」という声は、このマーガレット版にだけは完全に当てはまらない。そしてそれこそ、マリみての翻訳に対して一番大切なファクターではなかったか。

 アニメ版の初期がやたら原作ファンからけなされてたのも、一話に話を詰め込みすぎてどこでいつ感動していいか分からないから。その分小説なら読者レベルでも一旦立ち止まって感動することも出来るし、作者レベルでも大事なシーンだけ文字数を費やして時間の流れを作為的にゆるめることが出来る。

 結局のところ、そのドラマがいいか悪いかは、作り手がどれだけ物語の「見せ場」を理解し、見せ場を見せ場にするためにそれ以外に伏線を張り、見せ場をじっくりと意味付けて、濃く、時間をかけて見せられるか、にかかっているのだろう。もちろんその見せ場自体の意味のインパクトを生み出すという作業はまた別の話ではあるけれども。

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2004.02.26

マリア様がみてる/第8話「びっくりチョコレート・後編」/★★★★

 お姉さまへの感謝の気持ちを表すためにこっそり手作りチョコを渡そうとする祐巳。忙しいお姉さまのお邪魔にならないように、とするあまりの、その「こっそり」がきっかけのすれ違いは、ロサギガンティアの助言で驚くほど簡単に解けて。

 いや、びっくりするくらい良かったよ。最初の祥子さまのアップの憂いの表情も良かったし、ロサギガンティアにチョコが食べられてしまったと知った時の志摩子さんの照れた頬のピンク具合も理想的。正直マリみてに萌えを感じたことは今まで全くなかったけど、今回で志摩子さんにのされましたよ。積極的には何もしない志摩子さん、その「しないこと」に個性と魅力を演出出来るようになってしまえば、もう作者としては強い武器。悔しい。
 祐巳が祥子さまファンたちに追いかけられるシーンも映像にしたらちゃんと面白味が出てたし、それ以外のそれぞれのシーンも監督、演出、役者全員がちゃんと原作の意図を完璧に汲んでいて(これが今までのマリみてにはなかなかなかったんですよ)展開としても急ぎ過ぎと感じる部分も特になく。ただ祐巳が温室で「なぜここに?」と訊かれた時に「この花がロサキネンシスだから」と答えるところは、まず一回「祥子さまとの想い出の場所だから」という言葉を飲み込んだ、という演出、一瞬の躊躇いの間が必要だったはずで、そこだけは心残り。

 作画は普段より柔らかめのデザインになってたけど、それがすごく今回の雰囲気に合ってて、俺的にはいつもよりむしろ好み。冒頭のシーンは先週のラストシーンの続きだったけど、前回は泣けなかったのに今回開始一分で目が潤んでしまった。祥子さまの祐巳以上に切ない想いが、きちんと動く、しかも的確な表情できっちり描かれていたからでしょうね。
 ラスト、チョコをぶちまけるシーンと、恥ずかしい祐巳のデートの誘いについてはもう少し処理の仕方もあった気がする(祐巳はあんなに狙い澄まして「私とデート出来ます」なんて言うんじゃなくて、「景品は?」と聞かれて引っ込みつかなくなって咄嗟に言ったはず)けど、今回に関してはそれでも幸せそうな祐巳と優しさを取り戻した祥子さまを見たら「まあいいや」と思えてしまいました。基本的に原作原理主義の人間なんですけどね。文句なく今までで最高の回でした。しかし予告で植田(23)が伊藤(41)のこと「オバサン」呼ばわりしてましたが、脚本家が書いてるんでしょうかアレ。ちょっとやりすぎ。これまでは楽しんでたけど、今回はちょっと怖くて笑えませんでした。考え過ぎか?

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2004.02.24

K−1ワールドMAX日本代表決定トーナメント2004/★★★★

 70キロ以下限定のK−1ミドル級であるワールドマックス。昨年の世界王者である魔裟斗に続く日本代表選手を選ぶワンデートーナメント。

 いやもう、びっくりするほど面白かった。武田1ラウンド開始早々の1ダウンから復活してのローキック責めに見せたベテランの落ち着きと、2ラウンド開始直後の相手タオルというあまりにも意外な幕切れ。優勝候補の一人と下馬評を受けた村浜武洋に対する山本KID徳郁の恐れを知らない喧嘩ファイト。山本が今回このまま優勝かと思ったら、拳の骨を折ってドクターストップ。リザーバーとして出場した武蔵の弟TOMOは今一つ面白くなかったが、もう一つの準決勝、武田の落ち着いた果敢な攻めと、その絶好の隙間を縫った小比類巻の絶妙の跳びヒザ蹴り。思わず叫んだ。そして決勝、終始イルマッツの攻撃を見切っていた小比類巻は、的確なローを繰り返し、KOこそ逃したものの大差の判定勝ちで完全復活。
 個人的には武田の負け方には悔いが残る。あのコヒの膝は確かに見事だったが、あの奇襲のような一発で決着というのは、武田と小比類巻という二人の戦士の決着として相応しくなかったのではないか。ただローキックの撃ち合いだけをしろとは言わない。蹴りや、パンチや、そのコンビネーションで、力だけでない、外国人ファイターにはできない「技」の戦いをこそ、客は期待していたのではなかったか。
 あとは山本負傷。それはいいけど、どうせならTOMOより村浜が見たかったってのも会場の観客のほぼ全員の意見だったと思うんだけど。ルールだから仕方ないのもあるが、谷川氏ならそのルール制定の時点からあらゆる展開を想定して組み上げてしかるべき。悔しい。村浜の本領がもっと見たかった。

 元々K−1はヘビー級の方がずっと好きで、ミドル級にはあまり注目してなかったんだが、前回の魔裟斗が優勝したワールドトーナメントと今回の日本代表トーナメントですっかり見方が変わった。プロデューサーの谷川貞治の眼力とスカウト手腕の賜物なんだろうな。KO勝利にはボーナスが出る(今回だと30万円)ほか、決め技を持っているスター選手なら、例えばイグナショフなら膝で倒したらボーナスなど、試合をエンターテイメントに磨き上げるための裏工作も怠っていない。格闘技通信の編集長だったキャリアから、客の喜ばせ方は確実に把握している。そりゃ猪木祭じゃ勝てねぇや。

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HUNTERxHUNTER/「弱点」/★★★★

 キルア、ビスケに諭される。「あんたは慎重すぎる。例え互角の相手でも、そのMAXを計ってしまう。少しでも格上なら逃げ切ることしか考えられない。このままじゃあんたはいつか、ゴンを見殺しにする。」
 久々に激しく良かった。前にもイルミに似たようなことを言われていたのに、それに対する「意味付け」をビスケから与えられただけで、読者に緊張感を蘇らせ、続く戦いに対する「見方」を教える。それは「成長するための試練」であるという意味付け。もちろんこうなったら成長はするに決まってるんだけど、言うと言わないで緊張感が全く違ってくる。しかも指摘されたのは、それまでゴンに対するキルアの長所であり、それによって生き延びて来られた、ゴンから直接感謝もされた点。それだけにそこを明確な欠点と指摘されると足下をすくわれた感じでショックは大きい。上手いよなぁホント。

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伊集院光 深夜の馬鹿力/★★★★

 おもエロ(重エロ? 想エロ?)話のコーナーに感動してしまいました。風俗島に旅立ったヤツらの話。あまりにも情景と情緒がありありと浮かんで、仕方ないのでオマージュとして短編を書くことにしました。早ければ明日にも和一屋本舗の方で公開出来ると思います。他人の話を自分で小説にするなんて初めての経験ですが、それはそれで楽しんで書いてます。ホントはちょっと暇になったから、マリみてかfateの二次創作に挑戦してみる予定だったんですけどね。それもまぁ近いうちに。

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2004.02.14

少林サッカー/★★★★

突然主人公が歌い始めて、そこに周りのヤツらが次々のっていくシーンにだいぶハマった。そのままそんなノリでいくのかと思ったら、全然違ってちょっとがっかり。でもそのあと少林寺時代の兄さんたちが「帰ってきた」あとは最後まで引き込まれっぱなしだった。一つ一つのシーンのインパクトを「ここ!」「これ!」と一つ一つ確実に決めてくれるから、テンポよくのめり込んでいけるんだろう。全裸キーパー最高。

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